土鍋-映画備忘録

ごく平凡な社会人の映画日記!時々音楽の話

《SHADOW/影武者》

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《監督》チャン・イーモウ

《出演》ダン・チャオ/スン・リー/チェン・カイ

《あらすじ》時は戦国時代、ペイ国が領土を、敵の炎国に奪われて20年。若くしてトップを継いだ王は、敵と休戦同盟を結び、平和だが屈辱的な日々に甘んじていた。奪還を願う男たちの燃え上がる闘志を束ねているのが、頭脳明晰で武芸の達人の重臣・都督だ。都督は敵の将軍にして最強の戦士・楊蒼に、手合わせを申し込む。彼の勝手な行動に怒り狂う王だが、実は目の前の都督は影武者で、本物の都督は自分の影に、自由と引き換えに敵地での大軍との戦いを命じていた。そして王も、ある作戦を秘めていた。果たして、影武者を待つのは光か闇か、それとも…?

チャン・イーモウ監督による武侠系作品!

この作品、とにかく個性が強い!

ほぼ全編に渡って琴をメイン(というか琴だけ)とした楽曲が居並び、静的なシーンと動的なシーンの静けさと荒々しさの対比も、上手く描き分けている!

そして本作で特に目を引くのが、アンブレラ・ソードと呼ばれる傘状に展開する刃だ!

厨二心を擽る形状だけれど、これが案外便利で、攻撃を上手くいなす他に、刃は遠距離用の飛び道具としても使用できる!

そしてなんと雨風も防げる!傘だけに非常に実用的だ!

白と黒を基調とした画作りも、とても美麗で良い!

スロウで流れる独特な体術のぶつかり合いは、まるで絵画のような完成度を誇る。

中盤にかけてのもったりした流れや、凡庸な構図は退屈だが、後半の展開の激しさや、特異なアクションシーンには思わず癖になり、見入ってしまう魅力がある!

 

満足度は70点!