《ロケットマン》
《監督》デクスター・フレッチャー
《出演》タロン・エガ-トン/ジェイミー・ベル/ブライス・ダラス・ハワード/リチャード・マッデン
《あらすじ》イギリス郊外ピナー。家に寄り付かない厳格な父親と、子供に無関心な母親。けんかの絶えない不仲な両親の中で、孤独を感じて育った少年レジナルド・ドワイト。唯一神に祝福されていたのは彼の才能――天才的な音楽センスを見出され、国立音楽院に入学する。その後、寂しさを紛らわすようにロックに傾倒する少年は、ミュージシャンになることを夢見て、古くさい自分の名前を捨てることを決意する。新たな彼の名前は「エルトン・ジョン」だった。
ボヘミアン・ラプソディーの監督が送る、エルトン・ジョンのミュージカル伝記!
因みに僕は彼の曲も人生も、全く知らないまま映画を観た!
その僕がこれだけ心を震わせたのだから、彼のファンは良い時間を過ごせた方が多かったに違いないはずだ!
アルコールとドラッグ漬けになり、誰にも素直になれず、孤独と戦い続けた彼の半生を描いた作品であり、誰からも愛されず、同時に多くの人から愛された男が、真実の愛を見つけるために奔走する話である。
愛を求めてロケットのように空へと突き進んだ彼は、求めれば求めるほど、宇宙の中に存在するような孤独に包まれていった。
劇中表題曲である「ロケットマン」が流れるミュージカル仕立てのシーンは、逆光に照らされながらストレッチャーで大勢の人々に運ばれるエルトンの姿が、とても孤独と哀愁が漂うサマが表れていて、涙せずにはいられなかった…!
タロン・エガートンの表現力も見事で、彼が演じたエルトン・ジャンの姿は、まさに感情そのものだったと言っても過言ではないくらい、エモーショナルで情動に満ちていた!
エルトン・ジョンを知らない人にとっても、この映画は様々な人に響く力を秘めている!
萎えた世の中に生きる今だからこそ、自分が嫌いな人にこそ観て欲しい作品だ!
是非、映画館に足を運ぶべきだ。
満足度は90点!