土鍋-映画備忘録

ごく平凡な社会人の映画日記!時々音楽の話

《引っ越し大名》

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《監督》犬童一心

《出演》星野源高橋一生高畑充希小澤征悦濱田岳/西村まさ彦/松重豊及川光博

《あらすじ》姫路藩書庫番の片桐春之介は、いつも書庫にこもりっきりの本の虫で、人と接するのが苦手なために“かたつむり”とあだ名される、いわゆる“引きこもり侍”。ある時、藩主の松平直矩は、幕府からのお達しで国替えを言い渡される。度重なる国替えのせいで借金まみれだというのに、またもや国替え。しかも今回の行先は、豊後の日田という、これまでになかった遠方への引っ越し!さらに、同時に減俸までされるという厳しい仕打ち、まさにお国の一大事!お国最大のピンチを乗り切るには国替えを仕切る奉行にかかっているが、あいにく前任者は死去していてノウハウもない。そんな中、書物好きなら博識だろうと、“かたつむり”の春之介に白羽の矢が立ち、“引っ越し奉行”に任命されて、すべての采配を取り仕切ることになってしまう。

土橋章宏原作の小説を、映画化した作品!

結論から言うと、イマイチ!出来は良くない!

コメディなのかヒューマンドラマなのか、どちらに振り切りたいのか僕には全く分からなかった!

脚本ははっきり言って下手くそ!

生真面目過ぎて設定の斬新さがまるで活かしきれておらず、キャラも全く立っていない状況…。

そもそも主人公の「本好き」という点がほぼ全くと言っていいほど活かせていない…!マジか!

僕は読んでいないのだけれど、もしかすると、原作も相当酷いのでは?と勘繰ってしまうくらい残念な作品だった…。

 

満足度は、30点!

《ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド》

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《監督》クエンティン・タランティーノ

《出演》レオナルド・ディカプリオブラッド・ピットマーゴット・ロビーアル・パチーノバート・レイノルズダコタ・ファニングジェームズ・マースデンルーク・ペリーティム・ロスマイケル・マドセンカート・ラッセルエミール・ハーシュ

《あらすじ》1969年のハリウッド。ベトナム反戦運動、ヒッピー、TVの台頭など、時代は変わりつつある中、かつての西部劇スターのリック・ダルトンは自分でも人気のピークが過ぎるのを感じていた。頼みのTVシリーズも打ち切りになり、やってくる役は悪役ばかり。彼を支えるのはリックのスタントマンで付き人のクリフだけだ。そんな中、隣に新進気鋭の監督ロマン・ポランスキーと女優のシャロン・テート夫妻が越してくる。ハリウッドの明暗を分ける2組だが、ある事件が起きる。

"昔々の"ハリウッドを描いたクエンティン・タランティーノのスリラー作品!

"シャロン・テート殺害事件"という、ハリウッドの闇を代表する問いかけに対し、タランティーノが導き出した"解答"とは…?

まさに映画好きが映画好きの為に描いたと言っても過言では無いくらいの、溢れんばかりの映画愛がこの映画には詰まっている!

小道具、背景、衣装、そして空間そのものまで、ありとあらゆるに"昔々のハリウッド"要素を余すところなく仕上げているのは、一言に愛と片付けてしまうのが勿体ないくらいだ!

落ち目の俳優リック・ダルトンを演じるのは、名優レオナルド・ディカプリオ

まるでフィクションの中の人物とは思えないリアリティ溢れるエモーショナルな名演技を魅せてくれた!

何より最高なのが、タランティーノ独特の台詞回しの応酬だ!

乱暴な言動の中にちょいちょいユーモラスな表現が入り、登場人物の会話を聞いているだけで、なんだか間の抜けた笑いが込み上げてくる!

そして宣伝文句の通り、ラスト13分!

ここ一年で群を抜いて痛快なラストシーンだった!是非、お見逃しなく!

 

満足度は85点!

《二ノ国》

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《監督》百瀬義行

《声の出演》山崎賢人宮野真守津田健次郎坂本真綾山寺宏一梶裕貴

《あらすじ》現実と隣り合わせなのに全く違う“もう1つの世界”二ノ国。高校生のユウと親友ハルは、幼なじみのコトナを巡る事件をきっかけに、2つの世界を行き来することに…。現実と二ノ国の2人のコトナに命の危険が同時に迫る中、3人と「二ノ国」を巡る“究極の選択”とは…。

コンピュータRPG二ノ国」をアニメ映画化した作品!

私的な感想としては「いまいち…」といったところが正直な本音…!

前々から気になっていた作品なだけに、こんなにガッカリしたのは久々だった。

"命の選択"を前面に押し出して広告を出していただけに、もっと様々な葛藤が描かれるのかと思っていたけれど、なんのことはない…蓋を開けてみれば、愚直なまでに王道で、全く「濃い要素」が一つも見当たらない映画だった…。

脚本が最悪なまでに杜撰な為か、作画もイマイチ乗り切れてない雰囲気が漂ってきて、迫力のあるシーンや斬新なアングルなんかは、ほぼゼロと言い切っても過言では無い…!

 

満足度は15点!

《ロケットマン》

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《監督》デクスター・フレッチャ

《出演》タロン・エガ-トン/ジェイミー・ベルブライス・ダラス・ハワードリチャード・マッデン

《あらすじ》イギリス郊外ピナー。家に寄り付かない厳格な父親と、子供に無関心な母親。けんかの絶えない不仲な両親の中で、孤独を感じて育った少年レジナルド・ドワイト。唯一神に祝福されていたのは彼の才能――天才的な音楽センスを見出され、国立音楽院に入学する。その後、寂しさを紛らわすようにロックに傾倒する少年は、ミュージシャンになることを夢見て、古くさい自分の名前を捨てることを決意する。新たな彼の名前は「エルトン・ジョン」だった。

 

ボヘミアン・ラプソディーの監督が送る、エルトン・ジョンのミュージカル伝記!

因みに僕は彼の曲も人生も、全く知らないまま映画を観た!

その僕がこれだけ心を震わせたのだから、彼のファンは良い時間を過ごせた方が多かったに違いないはずだ!

アルコールとドラッグ漬けになり、誰にも素直になれず、孤独と戦い続けた彼の半生を描いた作品であり、誰からも愛されず、同時に多くの人から愛された男が、真実の愛を見つけるために奔走する話である。

愛を求めてロケットのように空へと突き進んだ彼は、求めれば求めるほど、宇宙の中に存在するような孤独に包まれていった。

劇中表題曲である「ロケットマン」が流れるミュージカル仕立てのシーンは、逆光に照らされながらストレッチャーで大勢の人々に運ばれるエルトンの姿が、とても孤独と哀愁が漂うサマが表れていて、涙せずにはいられなかった…!

タロン・エガートンの表現力も見事で、彼が演じたエルトン・ジャンの姿は、まさに感情そのものだったと言っても過言ではないくらい、エモーショナルで情動に満ちていた!

エルトン・ジョンを知らない人にとっても、この映画は様々な人に響く力を秘めている!

萎えた世の中に生きる今だからこそ、自分が嫌いな人にこそ観て欲しい作品だ!

是非、映画館に足を運ぶべきだ。

 

満足度は90点!

《ライオン・キング》

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《監督》ジョン・ファヴロー

《声の出演》<字幕版>ドナルド・グローヴァービヨンセセス・ローゲン/ビリー・アイクナー/キウェテル・イジョフォー <吹替版>賀来賢人江口洋介佐藤二朗亜生/門山葉子/大和田伸也

《あらすじ》映画、演劇、音楽と頂点を極めた「ライオン・キング」が、 世界最高峰の“キング・オブ・エンターテイメント”へと進化する。それは圧巻の名曲の数々と、実写もアニメーションも超えた“超実写版”映像による、映画の世界に入り込むような未知の映像体験!父を失い、王国を追放された子ライオン<シンバ>は、新たな世界で仲間と出会い、“自分が生まれてきた意味、使命とは何か”を知っていく。王となる自分の運命に立ち向かうために…。すべての人に“生きる意味”があると気づかせてくれる壮大な物語が、この夏、全人類の心をふるわせる──。

ディズニーアニメ「ライオン・キング」の"超実写版"化した映画!

映像に関してはさすがとしか言いようがない!

動物から背景に至るまで、ありと凡ゆるものがナショナルジオグラフィックを超えた美しさとリアルさで描かれるわけだよ!

「アニメと言われなければ間違いなく実写と間違う」とかそういうレベルじゃないね、これは!

もう実写だわ実写!実写を超えた実写!ジオグラフィックがファンタスティックでインタラスティングだわ!

ただジョン・ファブロー特有の「盛り上がりのショボさ」は少し気になったね…。

音楽も大袈裟なくらい壮大にしてしまってよかったような気がする。

"プライドロックの戦い"は中々良い!

あと吹き替えがイマイチだったので、今度は字幕で観たい!

 

満足度は75点!

《ドラゴンクエスト ユア・ストーリー》

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《監督》八木竜一/花房真、総監督:山崎貴

《声の出演》佐藤健有村架純/波瑠/坂口健太郎山田孝之ケンドーコバヤシ安田顕古田新太松尾スズキ山寺宏一井浦新賀来千香子/吉田綱太郎

《あらすじ》少年リュカは父パパスと旅を続けていた。その目的は、ゲマ率いる魔物たちに連れ去られた母を取り戻すこと。旅の道中、遂にゲマと遭遇し、魔物たちと激しい戦いを繰り広げるパパス。しかし一瞬のスキをつかれ、リュカが人質にとられてしまい、手出しができなくなったパパスは、リュカの目の前で無念の死を遂げる…。それから10年。故郷に戻ったリュカは「天空のつるぎと勇者を探し出せば、母を救うことができる」というパパスの日記を発見する。父の遺志を受け継ぎ、リュカは再び冒険の旅にでることに。立ちはだかるいくつもの試練、そしてビアンカとフローラ、2人の女性をめぐる究極の選択。果たして冒険の先に待ち受けるものとは!?

 

ドラクエⅤの3Dアニメーションによる映画化作品!

最近アニメ映画ばかり観てる気がするよ!

まず始めに言っておくと、僕はドラクエはⅣしかやった事がない!

なので今回のストーリーに関しては完全に初見であり、素直に「ドラクエって面白いな」と感じた作品ではあったと思う!

3Dアニメーションならではのアクションバトルの迫力も非常によく出ている!

ただ一つ苦言を呈するなら、この作品は凡ゆる意味で「ドラクエ初心者に易しくない」作品である。

僕のような若者に、果たしてこの作品の意図が十分の一でも伝わったのだろうか…そう考えると、今回の作品のオチは、映画としての初見難易度をかなり高めているに違いない。

兎にも角にも、この映画を観ると、もう一度ドラクエをプレイしたくなる…そんな作品でした!

なかなか良かった!

 

満足度は70点!

《スパイダーマン : ファー・フロム・ホーム》

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《監督》ジョン・ワッツ

《出演》トム・ホランド/ジェイコブ・バタロン/ゼンデイヤサミュエル・L・ジャクソン

《あらすじ》ピーター・パーカーは、親友のネッドやMJたちと夏休み旅行へ出かける。しかし、そこに待っていたのは、元S.H.I.E.L.D.長官である、ニック・フューリーだった。迫り来る新たな脅威を察したニックは、その戦いにスパイダーマンの力を必要としていたのだ。目の前に立ちはだかる脅威にピーターは怖気づくが、ニックはその使命をスパイダーマンに託す。ヴェネチア、ベルリン、ロンドンといったヨーロッパ都市をはじめ、各国を危機に陥れるのは“火”や“水”など自然の力を操るクリーチャーたち。世界に脅威が迫る中、ニックはミステリオをピーターに引き合わせる。異次元から来たという彼もまた、ピーターと共に敵に立ち向かっていく。そしてこの戦いに、ソーやキャプテン・マーベルの力は借りられない。ピーター=スパイダーマンは、この危機にどう立ち向かうのか?

 

スパイダーマン : ホームカミング》の続編!

う〜ん、どうもMCUスパイダーマンは好きになれないんだよな…。

何というか…敵が地味!

キャラクターがパッとしないとかでは無く、ヴィランとしての魅せ方が残念なのだと思う。

MCUスパイダーマンは"隣人"として魅せる事に拘るが、その所為かヴィランも相対的に"隣人"…所謂"身近な悪"として描かざるを得ないわけだ。

これまでのスパイディの映画のような、絶対的悪が立ちはだかる訳でも無く、緊迫した場面も非常に少ない。

のっぺりとしたコメディシーンがウダウダと続き、シリアスなシーンがあまりにも少ないため、ヒーローとしての葛藤も、これまでの作品と比べると薄っぺらさを感じてしまう…!

もはやMCUスパイダーマンには期待しない方が良いのだと、今作で学んでしまったよ…。

 

満足度は50点!